中学校の先生方に向けての研修会に参加しました。

中学校の先生方への研修会に参加させて頂きました。

実際に子どもが描いた絵を見ながら、発達の道筋を学びました。子どもが「かきたい」と考えるためには、身体や社会、経験や感情が大きく影響するとわかりました。

「学びの扇」は、聞いたことはあったのですが、私は実際に子どもに教えたことは無いので、まだまだ分からない感覚が多く、実践と経験が必要だと思いました。

清田先生のお話の中に、「体験を経験に変える」という言葉がありました。私は、この言葉を洋服に例えて自分の戒めにしています。
洋服を買ってきて、買いっぱなしタグ付きっぱなしで部屋に放り込むと、次に着る時に準備が出来てなくて困りますよね。きちんと、クローゼットや引き出しに仕分けることで、すぐに使える状態になります。

教育現場では、遠足に行った思い出を学校に帰ってきてから日記や絵に描くことで、思い出を追体験する活動が行われているそうです。

私も、様々な場面で手に入れたことを、次に使える知識に変換するために、言葉にしたり、なにか他の方法でまとめ直したりすることで、頭の中のクローゼットを整理できたら、、いいんですけどね。
終盤には、かるたのように並べた生徒の作品を、学年ごとに分けるワークショップも。「この絵を描くに至るまでにどんな経験をしてきたんだろう」「発達段階から考えると、、、」と、今日の講習で学んだことや、先生方は自身の経験や知識を頼りに考えます。普段よりもじっくりと、一つ一つの作品に向き合えた気がします。

これまで私は、写実期、完成期ごろの人の絵にはかなりの個人差があるのに、段階として誰もが通るかのように書かれていることに疑問を持っていました。本日わかったことは、図式期までは日本以外の国でも同じように発達の道筋を辿ること。そして、大人で図式期のような絵を描いている人でも、発達が遅れているという訳ではなく、これまでに褒められたことのある方法を使っている。ということです。

なるほど、身体と社会が関わるとはこういうことかと、理解が深まりました。

中学校の先生になるとしても、乳幼児期からの描画への向き合い方、発達の道筋を知っておくことで、子どもの表現への向き合い方はかなり違ってくるなと認識しました。

もち

岡山大学 清田哲男研究室

岡山大学で美術教育・創造性教育を研究している清田哲男研究室の学生・院生によるBLOGです。清田哲男教授のご指導の元、学部生7人、修士課程2人、博士課程3人、助教1人の計12人で、岡山大学を拠点に、教育の可能性を広げる研究・実践を行っています。子どもたちの豊かな未来を想い、日々活動しています。

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