ANCS FORUM2023②
③ANCS 授業検討 授業者による魅力と意義
⚫︎文化的実践としての学びの過程
価値の「発見、共有、生産、普及」という価値への関わり方4つを、佐伯胖氏は『文化的実践』と称しています。この『文化的実践』が学習構造の基本となるように、美術教育の授業を見つめ直せるよう学びの過程をモデル化したのが、「学びの過程構造図」です。
⚫︎学びの扇について
子供たちは学びの中で、先生や教科書などから教わる受動的な活動 (DIRECT INSTRUCTION)と、自分や友達との判断による能動的な遊ぶ活動 (PLAY)を行き来しています。この動きをみつめるためのツールとしてつくられたのが「学びの扇」です。
ANCSでは、子供たちが自分の価値の外側に「新しい価値のタネ」を見つけ、新しい価値を得るために何かに熱中しやり遂げられるように、授業を考えています。
そのような授業づくりのサポートとして、子供達の学びや授業を振り返る1つの視点として、「学びの過程構造図」と「学びの扇」を提案しています。
ANCSメンバーの先生方による実践報告のあと、「学びの扇」などの視点を取り入れて、各グループで短い討議を行いました。
実践①『○○のおさんぽ』
実践②『○○になる!ポポポポーズ!』
実践③『私を入れる箱 マイセルフパッケージ』
実践④『モノゴコロ』
実践⑤『○○な色 ギリギリライン』
もしよろしければ、ANCSホームページより実践の内容をご覧ください。
ある先生は、学校は制限が多いから、授業の中ではできるだけ自由にさせてあげたいと思うとおっしゃっていました。
またある先生は、家庭でも学校でも様々な経験の機会が減っていると危惧され、小さい失敗をする経験をさせてあげたいとおっしゃっていました。
私は「私を入れる箱」や「ポポポポーズ」など、自分のことを知るのに、他の人の力を借りないとできないというのが面白いなと思いました。人によって考え方の違いや表現のアプローチの仕方の違いはもちろんありますが、学校だからこそ、やったことのないことや、できないことに挑戦できるように、サポートできる先生になりたいです。
④STartLE project の報告
ありがたいことに、これまでのSTartLEの活動も動画でご報告させていただきました。
とても緊張しましたが、みなさんにご高覧いただけて、大変嬉しかったです。
〜ウラさん感想〜
STartLEの活動を参加いただいた先生から「学校の中で、そして学生同士でプロジェクトを進めることで誰かと関係性を調整し協働することの学びを得れたり、他の教育学部の学生や他学部の学生の刺激になったりしますね!」と感想をもらえたこともとても嬉しかったです。
今回ANCSフォーラムに参加させていただいて、大人の造形遊びに参加された先生がみんながはしゃいでいる中で楽しそうに演じないといけない圧や、はしゃいだ他の人に自分の作っているものが壊される経験などをお聞きしました。明るく楽しく元気よくが子どもの良い姿とされてきて自分も違和感なくそれを受け入れていたんだなと気づかされました。だけどどこかで無理をしている自分も自分の一部で、大人として必要な部分だとも思います。しかし静かでも楽しんでいる子どもの姿を見逃さないようにしたいと思いました。また、今回学びの扇について説明いただいて、私は、「遊び」が(指示が)「多い」「少ない」という軸の存在を無視していたことに気づきました。それを理解できて図の形の意味をちゃんと理解できたように思います。扇を踏まえてもっと学びについて考えていきたいと思いました。 ウラ
▷▷▷ANCS FORUM2023③へ続く
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