ぺんてるさんとWS。ゆびえのぐ・クレヨン・パス

ぺんてるさんに岡山大学に来ていただき、画材を使用したワークショップを開催していただきました。


まずはクレヨンとパスについて学びました。

「クレ線面パス」という言葉があるように、ワックスの分量が多いクレヨンは固い質感のため線を描くのに適しており、オイルの分量が多いパスは柔らかく面を描くのに適しています。

実は昔のクレヨンとパスは技術的に中間のテクスチャーにすることが難しかったそうです。今は企業さんの努力によりクレヨンでも面が容易に描けたり、パスで線の表現もできますが、二つの質感は昔より近づいているらしいです。


そして、特徴としてクレヨンは色を上から覆い隠すような重色が得意で、パスは色を混ぜる混色が得意だそうです。

この違いを知っていることで描きたいものに合わせて画材を選ぶことができますね。

学校によってクレヨンを採用するかパスを採用するか異なるのでそれぞれの特徴を生かした使い方をしたいところです。

続いて、「連画」という、絵を描き、他の人に描いてもらってつなげていく活動をしました。

「夏」というテーマで自分の思い描く夏のイメージを一つ決めて描き始めます。

少ししたら、絵を描いた紙を隣の人に渡してどんどん描き足していってもらいます。

そうすることで自分の思い描いたイメージに他の人が思い描いたイメージが足されて、大きく広がっていきました。

絵を見ると自分が描いていた絵なのにチームメンバー全員の手が加わっている。そしてメンバーの絵にも自分の手が加わっている。なんだか不思議な気持ちと、メンバーそれぞれのテーマに対してイメージを広げて考えて描こうとした連帯感のようなものが感じられました。


一周したところでチームで4枚の絵を一つにまとめます。

のりをつかってもたたせても、浮かせてもよいという中で自分たちの絵をさらにまとめていくのは面白かったです。

クレヨンとパスと親しくなれたら、今度はゆびえのぐについて学びました。

造形遊びでよく用いられるゆびえのぐ。

ケチャップの容器のようなこの形は、小さい子どもでも直感的に出しやすいようになっているそうです。

お腹の部分を押せば絵具が出てきてくれますね!

早速ビニールシートの上に出して触ってみます。

指先につけて他の色を指につけている人と、ちょんっと触れて色の交換をしました。

初めは恐る恐るでしたが、触る回数が増えるとゆびえのぐのひんやりした感じやぬるっとした触り心地に自然と手が動くようになりました。

ビニールの向こう側の人と塗り付けあったり。

透明なことでコミュニケーションが生まれる瞬間ですね。

指で絵具を抑えた感触が気持ちよく、押さえることで絵具が伸びていく感覚を知ったり、他の人がやっていることを見て次の遊びが生まれたり、コミュニケーションが生まれたりとゆびえのぐでの遊びは絵具とのかかわりを通して世界のことを知っていくことなのだろうと思いました。

そして、今回は遊びの感覚だけでなく、画材の使用知識をたくさん学ぶことができました。

とても勉強になりました。ぺんてるさんありがとうございました!!

ウラ

岡山大学 清田哲男研究室

岡山大学で美術教育・創造性教育を研究している清田哲男研究室の学生・院生によるBLOGです。清田哲男教授のご指導の元、学部生7人、修士課程2人、博士課程3人、助教1人の計12人で、岡山大学を拠点に、教育の可能性を広げる研究・実践を行っています。子どもたちの豊かな未来を想い、日々活動しています。

0コメント

  • 1000 / 1000