中筋小学校「ひもひもワールド」造形遊び研究授業

2024年12月18日,高砂市立中筋小学校にて,「ひもひもワールド」という造形遊びの3年生の授業を見学させていただきました。


教室にははじめ,3本の高さや材質の異なるひもがかけられていました。

廊下や棚には色とりどりのひもが用意されており,先生の話のときから子どもたちはわくわく全開です。


活動が始まると,はじめに教室に掛けられていたひもに新たにひもを結び付けたり,イスをカラフルにしたり,異なるひも同士をねじって1本にしてみたり,思い思いに「ひもひもワールド」をつくっていました。

さらに進んでいくと,友達同士で協力してお店エリアをつくったり(ドライブスルーごっこ),教室の柱にもひもをひっかけたり,ひもや友達との関わり方が多様になっていきました。


見学後には,先生方の検討会と清田先生からのご講演がありました。

造形遊びは「つくり つくりかえ つくる」という言葉で表されることがありますが,ここでの「つくる」とは周りの人やものとの関係をつくることと捉えることができます。

遊んでいるうちに「こんな使い方もできそうだ」と素材との関係が増えたり,「○○さんに認められたい」「○○さんのやっていること面白そうだな,真似してみたいな」などと先生や友達との関わり方も変わっていきます。

このような経験を通して,子どもたち自身が家に帰っておうちの方に伝えたくなった内容がこの活動での学びであり,次の学習への可能性です。


先生が子どもたちにさせてあげたいことを考えることも大切ですが,子どもたちが自分で決めるということを取り入れたり,先生の想定と実際との違いを認識し,次の学習活動へと活かしたりすることも重要だと学びました。


文:スイミー




岡山大学 清田哲男研究室

岡山大学で美術教育・創造性教育を研究している清田哲男研究室の学生・院生によるBLOGです。清田哲男教授のご指導の元、学部生7人、修士課程2人、博士課程3人、助教1人の計12人で、岡山大学を拠点に、教育の可能性を広げる研究・実践を行っています。子どもたちの豊かな未来を想い、日々活動しています。

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