教師だけの絵の具ぬたくり大会

生徒に色の楽しさを教えるには,まずは教師が楽しまねば!ということで,教師たちだけでぬたくりをしました。

使うのはぺんてる様のゆびえのぐ。子どものことを考えて作られた,パッチテスト済の安全な絵の具です。詳しい情報はこちら!

beforeの状態。更衣室まで防炎シートを抜かりなく貼ります。

まずは隣の人と指先でちょん,とえのぐを共有します。だんだんと色の範囲が広がっていきます。

筆者は何度かぬたくりを経験しています。今日は,「やったことないことを3つ以上やるぞ!」と意気込んで参戦。今までは人の行為後の形跡を見て,感想を言ったり真似したりすることが多かったので,今日は周りの人の行為を見て,今から何をしようとしているのか言語化しようと頑張ってみました。


結局,空振ってあまりできませんでした。次こうするんだろうなと思っていた方が,どんどん予想外の行動をされていて,目まぐるしかったです。おそらく,「こうしたい」が先にあってから動いているのではなく,動きながら,何をしようかどんどん考えていたのではないかと思います。


私が今からやりたいことを声に出すことで,周りの人が一緒にしてくれて,なんだか仲間感が強くなったような気がしました。

例えば,転んでいる先生に大きな声で「足を引っ張ってもいいですか!」というと,「あの人を動かしたいんだな」と察した周りの方たちが集結してくださり,一緒にその先生を引っ張って動かすことができました。

今日初めてやった新しいこと


「しゃがんでいる人を押してソリみたいに進める」

重心分かってないとひっくり返っちゃいます。


「しゃがんで,手で床を押して高速回転する」

目が回り,周りがカラフルなのも相まって,天国かと思いました


「四肢を床につき気持ちの悪い動きをする」

内ももがひどい筋肉痛になりました。


「ハグ」

お腹にそれぞれの色を塗り,ハグして混ぜました。服のメッシュ部分に模様ができ,面白かったです。


「足をマッサージ」

相手が身体接触を苦手としていることもあり,ちょっと申し訳ない気持ちになりました。絵の具を介さなかったら,ここまで物理的に近づく挑戦をすることはないと思います。


「転んでいる人の足を引っ張る」

本当はハンバーガーのように重なったり本格的な相撲がしたかったですが,今日は引っ張るまでが限界でした。絵の具を補充すると,滑りがよくなりました。


「綱引き」

ペーパー系の芯を用いて,引っ張り合いました。踏ん張れなくて引っ張れないのですが,それを利用して,回ったり上下に動いたりして,相手を翻弄しました。

過去にやったことがあることで,今日もやってみたこと


「絵の具のチューブを思いっきり踏んで,ビャ!と飛ばして線を引く」

序盤でやると暴力的に見えて引かれますので,会場が温まってきた終盤にやるのがおすすめです。周りの方がどんどん真似をしていました。流行が作れて誇らしい気持ちになりました。


「化粧」

唇を血色悪くすると,みんなに笑ってもらえます。ピエロってそういうことなんだ。なんとなく顔に絵の具がついていないと負けな気がするのは,芸人魂なのでしょうか。


「壁に絵の具を投げる」

絵の具のもちもち感,もてっと感がより一層感じられます。バン!という音も面白いです。


「ビニール越しに相手の顔をなぞる」

相手はどういう気持ちなんだろうと思いました。


「絵の具の上からビニールを敷いて踏む」

ぬるぬる滑ります。色が混ざりすぎず,ビニールをはがすときも盛り上がります。何の色を足したいか,先生方と話し合いました。


「デカルコマニーしたものを壁に貼る」

スタンプのように何度も重ねて,素敵な空間を作ろうとしました。

右から2番目の先生が踏んで飛ばした赤い絵の具が筆者に掛かったワンシーン。この先生はいろんなところでお目にかかることはあっても,ただの他校の学生と先生という関係であり,二人での会話はしたことはありませんでした。一緒に笑って,絵の具を飛ばし合って,もしかして遊び仲間に昇格?絵の具を介して,関係が増えて距離が縮まったように感じました。

全体を通して,「そこにある材料を使って何ができるだろう」,「あと何をやっていないんだろう」と頭をフル回転させながら身体を動かしました。結構ローションと変わらない使い方をしているなと思う瞬間もあるのですが,何が違うか考えてみたところ2点とりあえず思いつきました。一つは,色に囲まれていくという不思議な体験ができ,しかもその空間を自分たちで作っているんだという誇らしい感覚がある事です。二つ目は,遊んでいてふとした瞬間に,「あ!ここきれい!」と,複数の人が遊んだ痕跡による偶然の色の重なりを見つけることができることです。色を見つけて共有することで,人との距離が縮まったように感じます。

活動後に,「自分の勤務校でぬたくりをするとなると,どうすればいいんだろう?」と頭の中でシミュレーションされている先生がおられました。教師だけでやってみると,ぬたくり遊びの楽しさはもちろん,準備や片付けの段取りの想像もつき,新しい取り組みを広げることへの促進にもなるのではないかと思いました。


このような機会をいただきましたぺんてる様,各学校の先生方に感謝いたします。


もち


追伸

DAY2の様子


クレヨンとパスの違いとは。ぺんてるの方から講習を受ける,未来の先生たち。

最初に,3人グループで協力プレー。

同級生にぺた!!

いつもお世話になっている先生にも容赦なし。怒られないのは,ゆびえのぐのおかげ?

数年後,どんな先生になるのでしょうか。楽しみです!

岡山大学 清田哲男研究室

岡山大学で美術教育・創造性教育を研究している清田哲男研究室の学生・院生によるBLOGです。清田哲男教授のご指導の元、学部生7人、修士課程2人、博士課程3人、助教1人の計12人で、岡山大学を拠点に、教育の可能性を広げる研究・実践を行っています。子どもたちの豊かな未来を想い、日々活動しています。

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