和紙作家の品田先生にお越しいただきました

2026年2月19日、工芸科指導法の授業の一環で、和紙作家の品田美里先生にお越しいただきました。和紙作家の視点から、和紙の良さや伝統工芸品としての価値についてお話していただきました。

品田先生は北海道札幌市で活動されている和紙作家さんで、現在は岡山県美作市で紙づくりの研究をされています。自身の作品を制作しつつ、和紙の良さを伝え、未来に残すためにさまざまな活動に取り組まれています。


品田先生のインスタグラム→https://www.instagram.com/orito____?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==


講義ではまず、和紙と洋紙の違いとは何か、原料や製作工程はどのようであるかといったことから教えていただきました。

手すき和紙は自然に寄り添い、自然に支えられてつくられます。木の内皮の繊維の特徴を最大限生かしてつくられている和紙は、楮や三椏、雁皮といった木の種類の違いによっても質感や強さ、風合いが変わってきます。実際に原料となる木の皮や、そこからできた様々な種類の和紙を触らせていただくと、その触感や色味の違いがよくわかります。

また、和紙の長所として、丈夫で長持ちし、日光にも強く、日を透かすとあたたかみを感じさせてくれるといった特徴があることを学びました。そのお話を聞いていると、和紙を単なる「昔の日本文化」として過去のものにしてしまうのはあまりにも惜しい気がしてきます。

現代だからこそ、和紙の持つ可能性を新しいかたちで生かせるのではないか……そんな思いが芽生えました。

今回は三椏の和紙を使ってしおりを折る体験もさせていただきました。実際に手で触れ、折ってみると、その魅力がよりはっきりと伝わってきます。やわらかな折り心地、折るときのかすかな音、完成したときのほのかな透け感……洋紙の折り紙とはまったく異なる感覚に驚かされました。


美術教育の視点からも、こうした素材の魅力を子どもたちに伝えることができたらどんなに学びが豊かになるだろうと、つい考えます。

実際に触れ、感じ、そこから「つくってみたい」という気持ちが生まれること。それは「感じる」喜びと「手でつくり出す」喜びを同時に味わえる貴重な体験であり、美術教育の大切な役割の一つではないでしょうか。

そして、長い年月をかけて受け継がれてきた伝統的なものづくりには、それだけの価値があります。そこには先人たちの知恵や工夫、そして自然とモノを大切に生かそうとする姿勢が込められています。

今回の学びを通して、これからの社会を担う子どもたちに、ぜひ和紙に込められた伝統の価値を知ってほしいと考えるようになりました。そして私自身も、さらに理解を深め、その魅力を自分の言葉で伝えられるようになりたいと思います。


Oki

岡山大学 清田哲男研究室

岡山大学で美術教育・創造性教育を研究している清田哲男研究室の学生・院生によるBLOGです。清田哲男教授のご指導の元、学部生7人、修士課程2人、博士課程3人、助教1人の計12人で、岡山大学を拠点に、教育の可能性を広げる研究・実践を行っています。子どもたちの豊かな未来を想い、日々活動しています。

0コメント

  • 1000 / 1000